寝る前のルーティンに。リラックスするための6つの方法

睡眠

夜になっても頭が冴えて眠れない。布団に入っても考え事が止まらず、気づけば時計ばかり見ている。そんな状態が続くと、翌日のパフォーマンスにも影響が出てしまいますよね。

寝る前にリラックスできないのは、気合や意志の問題ではありません。日中の緊張状態が続いていることが多く、身体がまだ活動モードから切り替わっていないからと考えられます。

この記事では、寝る前に心身を落ち着かせるための具体的な方法を整理しました。すべてを試す必要はなく、自分の生活リズムに取り入れやすいものから選んでいただけばと思います。環境の見直しや避けるべき行動についても触れているため、現在の習慣を振り返るチェックリストとしても活用いただければと思います!

寝つきをよくするための寝る前リラックス方法6つ

リラックスするためには、非活動モードである「副交感神経」を優位にする必要があります。

副交感神経を優位にする方法は複数あり、どれが効果的かは個人差があります。ここで紹介する6つの方法は、身体の生理的な仕組みに基づいたものです。自分の生活スタイルや好みに合わせて、無理なく続けられるものを試してみてください。

腹式呼吸を繰り返す

腹式呼吸は、副交感神経を刺激して心拍数を落ち着かせる方法です。胸ではなくお腹を使って深く呼吸することで、身体が休息モードに入りやすくなります。

具体的には、鼻からゆっくり息を吸いながらお腹を膨らませ、口から細く長く吐き出します。吸う時間よりも吐く時間を長くするのがポイントです。4秒で吸って6秒で吐く、といったリズムを繰り返すと、自然と呼吸が落ち着いてきます。

就寝2時間前の入浴

入浴によって深部体温を一度上げると、その後の体温低下とともに自然な眠気が訪れます。人間の身体は体温が下がるタイミングで眠気を感じやすいとされているため、このメカニズムをうまく活用できると快適な入眠に繋げられます。

就寝2時間前に38度から40度程度のぬるめの湯に15分ほど浸かります。熱すぎる湯は交感神経を刺激してしまうため、額にうっすら汗をかく程度が目安です。入浴後は深部体温が徐々に下がり始め、2時間ほど経つと眠気を感じやすくなります。

シャワーだけでは深部体温が十分に上がらないため、湯船に浸かる時間を確保することが重要です。一人暮らしをしているとどうしてもシャワーで済ませてしまいがちですが……ここはひとつ、湯船につかる習慣を身につけてしまいましょう!

アロマをたく

特定の香りがリラックスに役立つという報告があります。ラベンダーやカモミール、ベルガモットといった香りは、落ち着きを感じやすいとされる代表的なものです。

アロマディフューザーやアロマストーンを使って、寝室に穏やかな香りを漂わせましょう。直接肌につけるのではなく、空間全体に広げる方が自然でリラックスできると思います。香りが強すぎると逆に刺激になるため、ほのかに感じる程度にとどめましょう。

ヒーリングミュージックを聴く

ゆったりとしたテンポの音楽は、心身を落ち着かせるのに役立つとされています。歌詞のない楽器演奏や自然音を含む音楽が、思考を邪魔せずに聴けるためおすすめです。

筆者も最近はバッハばかりを聴いています。

音量は会話が聞こえる程度の小さめに設定します。音楽が流れ続けると睡眠の妨げになる可能性があるため、入眠後は無音になるよう設定しておくのが無難かと思います。

ストレッチをする

軽いストレッチは筋肉の緊張をほぐし、血流を促します。デスクワークや立ち仕事で固まった身体をゆるめることで、リラックスしやすい状態に近づけます。

首や肩、腰、太ももの裏といった部位を中心に、痛みを感じない範囲でゆっくり伸ばします。反動をつけずに静止した状態で20秒から30秒キープし、呼吸を止めないように意識しましょう。

ツボを押す

手首や足裏のツボを軽く押すことで、リラックスを感じる人もいます。

代表的なのは、手首の内側にある「神門」や、足の裏中央やや上にある「湧泉」です。

指の腹を使って、心地よいと感じる程度の強さで3秒から5秒押し、ゆっくり離します。これを3回から5回繰り返してみてください。強く押しすぎると逆効果になる可能性があるため、力加減には注意が必要です。 ツボの位置には個人差があるため、押してみて心地よいと感じる箇所を探してみてください。

リラックスするためには環境も大事

心身を落ち着かせる行動と同じくらい、寝室の環境が副交感神経に与える影響は大きいです。明るすぎる照明や不規則な習慣は、身体が休息モードに入るのを妨げます。

ここでは、環境面で意識しておきたいポイントを2つ取り上げます。

間接照明を設置する

明るい照明は脳を覚醒させるため、寝る前は光の強さを抑える必要があります。天井の主照明ではなく、床やテーブルに置く間接照明に切り替えることで、視界に入る光量を減らせます。

白色や昼光色は日中の活動を促す色温度のため、夜には不向きです。寝室に入る1時間前から照明を落としておくと、身体が自然と眠りに向かう準備を始めます。

ルーティンを守る

毎日同じ順序で同じ行動を繰り返すと、身体がそのパターンを睡眠の合図として認識するようになります。入浴、歯磨き、ストレッチといった一連の流れを固定することで、意識しなくても入眠しやすい状態が作られます。

就寝時刻も含めて一定のリズムを保つことが、長期的なリラックス習慣の土台になります。

寝る前に避けた方がいいこと

リラックスを促す方法と同じくらい、避けるべき行動を知っておくことも重要です。無意識に続けている習慣が、実は交感神経を刺激して入眠を妨げている場合があります。

以下の3つは、寝る前には控えた方がよいとされる代表的なものです。

ブルーライトを大量に浴びる

スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトは、脳を覚醒させる作用があるとされています。そのため、眠気を感じにくくなることがあります。

寝る1時間前からは画面を見ないのが理想ですが、そういう訳にもいきませんよね。難しい場合は画面の明るさを最低限まで下げるか、ブルーライトカット機能を有効にするのがオススメです。ナイトモードや暖色系の表示設定に切り替えるだけでも、影響を軽減できます。

どうしても画面を見る必要がある場合は、視線を画面から離す時間を意識的に作るとよいでしょう。

激しい運動をする

筋トレやランニングといった激しい運動は、交感神経を活性化させて心拍数を上昇させます。身体が興奮状態になるため、その後すぐに眠ろうとしても入眠しにくくなります。

運動自体は睡眠の質を高めると言われますが、重要なのはタイミング。就寝3時間前までに終えておけば、運動後の体温低下や疲労感が入眠を助けてくれます。

夜遅くに運動する習慣がある場合は、軽いストレッチやヨガに切り替えるほうが無難でしょう。

カフェインやアルコールの摂取

カフェインは覚醒作用があり、摂取後4時間から6時間は体内に残ります。夕方以降にコーヒーや緑茶を飲むと、就寝時刻になっても覚醒状態が続く可能性があります。

アルコールは一時的に眠気を誘いますが、睡眠の質を低下させてしまいます。深い眠りが減り、夜中に目が覚めやすくなるため、結果として疲労が残ることも。寝酒として習慣化すると、依存性が高まるリスクもありますよね。

どちらも寝る3時間前までに済ませるか、夜間は摂取しないようにするのが理想でしょう。

まとめ

この記事で紹介した方法は、すべてを一度に取り入れる必要はありません。自分の生活リズムや好みに合わせて、続けやすいものから試してみてください。

環境や習慣を少しずつ調整していくことで、寝る前のリラックス状態を作りやすくなるはずです。

最高の睡眠ライフを私たちと一緒に目指しましょう!

この記事を書いた人

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