デスクを窓際に配置するのは良くない?デメリットと仕事が捗る最適レイアウトとは

在宅勤務やフリーランスとして働く方であれば、自宅の仕事環境をなるべくよくしたいと思いますよね。中でもデスクの配置は気遣いたいポイントだと思います。明るさや開放感を求めて窓際にデスクを置きたくなりますが、逆光による眼精疲労、外気による温度変化、視覚・聴覚的な刺激による集中力の低下など、実際には複数のデメリットが存在します。

この記事では、窓際配置が抱える具体的な問題点と、それでも窓際に置く場合の対策、さらに集中力を維持できる最適なデスク配置パターンを解説します。自分の作業環境を見直し、長期的に高いパフォーマンスを発揮できる環境を手に入れるための参考にしてください。

この記事のまとめ

・窓際のデスク配置は逆光による眼精疲労、外気による温度変化、外の刺激による集中力低下など5つのデメリットがあります
・窓際に配置する場合は、調光ロールスクリーンで光を調節し、窓とデスクの間に50cm以上の距離を確保することで環境を改善できます
・集中力を維持するなら、窓を横にする「サイド配置」、部屋全体を見渡せる「アイランド配置」、視覚情報を遮断する「壁付け配置」が最適です

目次

デスクを窓際に配置するのが「良くない」と言われる5つの理由

明るさや開放感を求めて窓際にデスクを置きたくなりますが、実際には集中力や体調に悪影響を及ぼす要因が複数存在します。ここでは、窓際配置が抱える具体的な問題点を5つに分けて解説します。

1. 逆光や画面への映り込みで目が疲れやすくなる

窓際にデスクを置くと、背後や側面から強い自然光が入り込みます。この光がディスプレイに反射すると、画面が見づらくなり、文字を読むために無意識に目を細めたり前のめりになったりする姿勢が続きがちです。

厚生労働省の「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、ディスプレイ画面の明るさと周辺の明るさの差が大きすぎないようにすることが推奨されています(※1)晴天時の窓際では1万ルクス以上の光が入り込むこともあり、画面との明暗差が極端に大きくなる傾向があります。

長時間この環境で作業を続けると、眼精疲労が蓄積しやすくなります。夕方になると目の奥が重くなる、焦点が合わせにくくなるといった症状が現れることもあるでしょう。デスクトップ作業が中心の職種では、視認性の低下が生産性に直結するため、窓際配置は避けたほうが無難な環境の一つと言えます。

2. 外気の影響(夏は暑く冬は寒い)でコンディションを崩す

窓は住宅の中で最も断熱性が低い部分です。夏場は直射日光による輻射熱で室温が急上昇し、冬場は窓から冷気が降りてきて足元が冷え込みます。

窓際と部屋中央では数度の温度差が生じることがあり、この温度変化は体調に影響を与えることがあります(※2)特に冬場は、上半身は暖房で温まっているのに足元だけが冷たいという状態になりやすく、長時間作業する環境としては快適とは言えません。

エアコンを強めに設定して対応しようとすると、今度は電気代がかさむだけでなく、室内の湿度バランスが崩れて喉や肌の乾燥を招くこともあります。窓際は温度管理が難しく、長時間の作業に適した環境とは言いにくいでしょう。

3. 窓の外の景色や音が気になり集中力が途切れる

人間の脳は動くものに自然と注意を向けてしまう性質があります。窓の外を通行人が歩いていたり、車が通ったりすると、無意識のうちに視線がそちらに向き、思考が中断されることがあります。

カリフォルニア大学アーバイン校の研究によれば、作業中に中断が入ると元のタスクに戻るまで平均23分以上かかるという結果が出ています(※3)窓際では1日に何度もこうした中断が発生しやすく、本来2時間で終わるはずの作業に3時間以上かかってしまうケースもあるでしょう。

また、窓を開けていると外の話し声や車の音が直接入り込み、聴覚的な刺激も増えます。静かな環境で思考を深めたい職種、たとえば文章を書く仕事や分析業務では、窓際配置は不利になる場合があります。

4. 結露によるデバイスの故障やカビ発生のリスクがある

冬場、室内と外気の温度差が大きいと窓ガラスやサッシに結露が発生します。この水分がデスク周辺に滴り落ちると、PCやモニター、キーボードといった精密機器に水分が付着し、故障の原因になることがあります。

パソコンメーカー各社の保証規定では、水濡れによる故障は保証対象外となるケースが大半です。結露による故障は修理費用が数万円かかることもあり、窓際配置の隠れたコストと言えるでしょう。

さらに、結露で湿った窓周辺はカビが発生しやすい環境になります。カビの胞子は空気中に浮遊し、長時間吸い込むことで健康に影響を及ぼす場合もあります(※4)。デスクを長時間使う場所だからこそ、湿度管理が難しい窓際は避けたほうが賢明です。

5. カーテンの開閉や窓周りの掃除がしにくくなる

デスクを窓際に置くと、カーテンやブラインドの開閉が物理的に難しくなります。毎日の換気や採光調整のたびにデスクの裏側に回り込む必要があり、些細なことですが積み重なるとストレスになるでしょう。

また、窓のサッシや窓枠は埃がたまりやすい場所です。デスクが邪魔をして掃除機やモップが届かず、清掃の頻度が下がると埃が増えて空気環境が悪化することもあります。

快適な作業環境を維持するには、日々の小さな手入れが欠かせません。窓際配置はそうしたルーティンの質を下げ、結果的に部屋全体の快適性を損なう原因になりえます。

窓際のデスク配置でも仕事のQOLを上げるための対策

窓際にしかデスクを置けない場合や、どうしても窓の近くで作業したいときには、環境を調整することで問題を軽減できます。ここでは光・温度・湿度をコントロールし、窓際でも快適に働くための具体的な対策を3つ紹介します。

調光ロールスクリーンや遮光カーテンで光をコントロールする

窓際の最大の問題である光の影響は、適切な遮光アイテムで調節できます。特に調光ロールスクリーンは、光を完全に遮るのではなく必要な分だけ取り入れられるため、明るさを保ちながら眩しさを軽減できるでしょう。

選ぶ際のポイントは、遮光率50〜70%程度の製品です。完全遮光にすると部屋が暗くなりすぎて照明が必要になり、かえって目が疲れることがあります。半透明のスクリーンで柔らかく光を拡散させると、ディスプレイへの映り込みも減り、作業環境が改善されます。

また、時間帯によって光の角度が変わるため、上下左右から調整できるロールスクリーンや、縦型ブラインドを併用すると細かい調光が可能になるでしょう。光を「遮る」のではなく「調節する」という意識が、窓際配置でも快適に働く鍵です。

窓とデスクの間に適度な距離を空けて「空気の層」を作る

窓際の温度変化を和らげるには、窓とデスクの間に50cm以上の空間を確保することが有効です。この空間が空気の緩衝層となり、外気の影響を直接受けにくくなります。

冬場は窓から冷気が降りてきますが、この空間があれば床に到達する前に室内の暖かい空気と混ざり、足元の冷えが軽減されることがあります。夏場も同様に、直射日光で熱せられた窓からの輻射熱が直接体に当たらず、体感温度が下がる効果が期待できるでしょう。

さらに、この空間にサーキュレーターや小型の扇風機を置いて空気を循環させると、温度ムラがさらに減ります。結露対策にもなり、精密機器への水分付着リスクも低下するはずです。窓際配置でも、デスクと窓の距離を意識するだけで作業環境は変わります。

モニターアームや遮光フードを活用して視認性を確保する

窓際でディスプレイ作業をする場合、モニターの角度と位置を細かく調整できるモニターアームの導入が効果的です。光の反射を避けるために画面を少し下向きにしたり、窓とは反対方向に傾けたりすることで、映り込みを最小限に抑えられます。

また、ディスプレイの上部に取り付ける遮光フード(モニターフード)は、上からの光を遮り画面の視認性を高めてくれます。写真編集や動画編集といった色の正確性が求められる作業では、遮光フードは有用なアイテムと言えるでしょう。

ノートPCを使っている場合は、外付けモニターを追加して窓から遠い位置に配置するだけでも、目の疲れが軽減されることがあります。窓際という制約の中でも、機材や配置の工夫次第で快適な作業環境は実現できます。

プロの仕事環境を整える「集中力が続く」おすすめのデスク配置

デスクの配置は、光・音・温度といった物理的要素だけでなく、心理的な安心感や集中のしやすさにも影響します。ここでは、長時間の作業でも疲れにくく、生産性を維持できる3つの配置パターンを紹介します。

窓を横にする「サイド配置」が最もバランスが良い

デスクを窓に対して90度の角度で配置し、窓を左右どちらかに置く「サイド配置」は、自然光を取り入れながら逆光や映り込みを避けられる最もバランスの良い配置です。

利き手と逆側に窓を配置すると、手元に影ができにくく書き物やキーボード操作がしやすくなります。右利きの人は窓を左側に置くと、自然光が左斜め前から入り、作業面全体を均一に照らしてくれるでしょう。

また、視線を少し横にずらすだけで外の景色が目に入るため、長時間の作業中に適度なリフレッシュができます。窓の外の緑や空を見ることは、眼精疲労の軽減につながるとされています(※5)。サイド配置は、採光と集中力のバランスを取りたい人に最適です。

部屋全体を見渡せる「アイランド配置」で心理的ゆとりを作る

デスクを部屋の中央に置き、背後に壁を背負う「アイランド配置」は、視界が開けて圧迫感がなく、心理的な余裕を生み出します。経営者や管理職のオフィスでよく見られるこの配置は、集中と同時に空間全体を把握できる安心感をもたらすでしょう。

背後が壁になっていることで、後ろから誰かが近づく気配を気にせず作業に没頭できます。オンライン会議が多い人にとっても、背景に余計なものが映り込まず、映像の印象が整うはずです。

ただし、この配置は部屋にある程度の広さが必要です。6畳以下の部屋では動線が狭くなり、かえって圧迫感が出ることもあります。8畳以上のスペースがあり、デスク周辺にゆとりを持たせられる環境であれば、アイランド配置は集中力と開放感を両立する理想的なレイアウトと言えるでしょう。

あえて壁に向かう「壁付け配置」で視覚情報を遮断する

デスクを壁に向けて配置し、目の前を壁だけにする「壁付け配置」は、視覚的な刺激を最小限に抑え、短時間で深い集中状態に入りたいときに適しています。

人間の脳は視界に入る情報を無意識に処理しており、部屋の中に物が多いほど集中力が分散しやすくなります。壁に向かうことで視界がシンプルになり、思考が目の前のタスクだけに向かうでしょう。

文章を書く仕事やプログラミング、データ分析といった長時間の思考作業では、壁付け配置が高い集中力を維持する助けになります。ただし、閉塞感を感じやすい人には向かないため、デスクの前にアートや観葉植物を置いて適度な視覚的なアクセントを加えると良いでしょう。

また、壁付け配置では背後が開けているため、定期的に立ち上がって後ろを振り返り、空間全体を視界に入れることでリフレッシュできます。用途に応じて配置を使い分けることが、持続的な集中力を保つ鍵です。

まとめ|窓際のデスク配置を見直して持続可能な働き方を手に入れよう

窓際のデスク配置は、明るさや開放感という魅力がある一方で、逆光による眼精疲労、外気による温度変化、視覚・聴覚的な刺激による集中力の低下、結露によるデバイス故障リスク、日常的な掃除のしにくさといった複数のデメリットを抱えています。

どうしても窓際に配置する必要がある場合は、調光ロールスクリーンや遮光カーテンで光を調節し、窓とデスクの間に適度な距離を確保することで、環境を改善できます。モニターアームや遮光フードの活用も、視認性を保つ有効な手段です。

より根本的に作業環境を整えるなら、窓を横にする「サイド配置」、部屋全体を見渡せる「アイランド配置」、視覚情報を遮断する「壁付け配置」といった選択肢を検討することが重要です。それぞれの配置には異なる利点があり、自分の作業内容や部屋の広さに合わせて選ぶことで、長時間の作業でも疲れにくい環境が手に入ります。

デスクの配置は、単なるレイアウトの問題ではありません。毎日何時間も向き合う場所だからこそ、光・温度・音・視界といった要素を整えることが、仕事の質と体調の維持に直結します。一度環境を見直せば、それ以降の働き方が大きく変わってくるでしょう。

出典・参考資料

※1 厚生労働省「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/04/h0405-4.html
※2 国土交通省「住宅の省エネルギー基準」における窓の断熱性能に関する資料
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000103.html
※3 Gloria Mark, Daniela Gudith, and Ulrich Klocke. “The cost of interrupted work: more speed and stress.” CHI ’08: Proceedings of the SIGCHI Conference on Human Factors in Computing Systems, 2008.
※4 厚生労働省「カビによる健康影響について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000119731.html
※5 一般社団法人日本眼科学会「VDT症候群」
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_vdt.jsp

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この記事を書いた人

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