昼寝の前にコーヒーを飲むといいとは聞くけど、どのタイミングで飲めばいいの?と迷っていませんか?
正解は「昼寝の直前」です。カフェインが脳に届くまでの15〜30分を昼寝に充てることで、目覚めるタイミングと覚醒効果が重なり、通常の昼寝やコーヒー単体よりも高い効果が期待できます。
この記事では、コーヒーナップの仕組み、失敗しない4つのステップ、間違った昼寝の注意点、そして筆者がカフェインナップを試してみた検証結果を解説します。午後のパフォーマンスを高めたい方は、ぜひ最後までお読みください。
この記事のまとめ
・コーヒーを飲むタイミングは「昼寝の直前」が正解:カフェインが効き始めるまでの15〜30分を昼寝に充てることで、目覚めと覚醒効果が重なり、午後のパフォーマンスを高められます
・成功の鍵は「ブラックコーヒー×15〜20分の昼寝」:一気に飲んでタイマーをセット。眠れなくても目を閉じるだけで効果が期待でき、30分以上寝ると逆効果になる恐れがあります
・実施は15時までに限定する:それ以降のカフェイン摂取は夜の睡眠を妨げる可能性があるため、昼食後の12時〜14時がベストタイミングです
▼コーヒーナップの前にパワーナップについても知っておこう

【結論】コーヒーを飲むタイミングは「昼寝の直前」が正解
昼寝とコーヒーを組み合わせる場合、コーヒーを飲むタイミングは「昼寝の直前」が最も効果的とされています。
この方法は「コーヒーナップ」と呼ばれ、カフェインが脳に届くまでの時間差を利用した手法です。コーヒーを飲んでからカフェインの覚醒効果を感じ始めるまでには15〜30分程度かかるといわれています。この時間を睡眠に充てることで、目覚めるタイミングとカフェインの覚醒効果が重なり、通常の昼寝やコーヒー単体よりも高い覚醒効果が期待できます。
昼寝後にコーヒーを飲む方法では、目覚めてから効果を感じるまでにさらに時間を要するため、即効性に欠けます。また、昼寝の前後どちらでもないタイミングでコーヒーを飲むと、昼寝中にカフェインが効いてしまい、睡眠の質が下がる恐れがあります。
午後のパフォーマンスを高めたい方は、コーヒーを飲み干してから、すぐに15〜20分の昼寝をとることをおすすめします。
なぜ昼寝の前にコーヒーなのか?
カフェインが脳に届くまでの20分を逆算する
カフェインは摂取後、15〜30分程度で覚醒効果を感じ始めるといわれています。
この時間差を利用すれば、昼寝中は穏やかに休息し、目覚めるタイミングでカフェインの効果が立ち上がるという流れを作れます。コーヒーを飲んでから眠りにつくまでの時間が短いほど、覚醒のタイミングは正確になるでしょう。
逆に、昼寝の後にコーヒーを飲むと、目覚めてから効果を感じるまでにさらに時間がかかり、即座にパフォーマンスを回復させることが難しくなります。昼寝の途中でコーヒーを飲むわけにもいかないため、タイミングとしては「昼寝の直前」が最も理にかなっています。
15〜20分という時間は、カフェインの作用時間と短時間睡眠の適正時間が一致した結果です。この仕組みを理解すれば、コーヒーと昼寝の順番に迷うことはなくなるでしょう。
脳の疲労物質「アデノシン」をブロックしてリフレッシュ
カフェインが覚醒効果を発揮する理由は、脳内の疲労物質である「アデノシン」の働きをブロックするためといわれています。
アデノシンは活動中に蓄積され、受容体に結合することで眠気を引き起こします。昼寝をすると、このアデノシンは一時的に減少しますが、完全には消えません。カフェインはアデノシン受容体に先回りして結合し、アデノシンが作用するのを妨げるとされています。
昼寝とカフェインを組み合わせることで、「アデノシンの減少」と「カフェインによるブロック」という二重の効果が期待できます。昼寝だけではアデノシンが再び蓄積し始めますが、カフェインがあることで、その再蓄積を遅らせられる可能性があります。
この仕組みは、カフェインを摂取してから昼寝をすることで初めて成立します。昼寝の後にコーヒーを飲んでも、すでに蓄積し始めたアデノシンに対して後手に回るため、効果は限定的とされています。カフェインナップは、脳の疲労回復メカニズムを活用した方法といえるでしょう。
失敗しないカフェインナップの4ステップ
STEP1:ブラックコーヒーを一気に飲む(ホットが理想)
カフェインナップを成功させるには、コーヒーを素早く摂取することが重要です。
砂糖やミルクを加えると血糖値が上がり、かえって眠気を誘発する場合があります。ブラックコーヒーであれば、余計な糖質を摂らずにカフェインだけを取り込めます。ホットコーヒーは体を温め、胃腸での吸収を促進する可能性があるため、カフェインが血中に届くまでの時間を短縮できると考えられます。
アイスコーヒーでも効果は期待できますが、冷たい液体は胃の動きを一時的に鈍らせることがあり、吸収速度がやや遅くなる恐れがあります。時間に余裕がない場合や、昼寝のタイミングを厳密にコントロールしたいなら、ホットコーヒーを選ぶとよいでしょう。
コーヒーの量は150〜200ml程度が目安です。これはカフェイン量にして60〜100mg程度に相当し、覚醒効果を得るには十分な量とされています。一気に飲み干すことで、カフェインの血中濃度が短時間でピークに達しやすくなり、目覚めのタイミングと効果のピークを一致させやすくなります。
STEP2:すぐに15分〜20分のタイマーをセットする
コーヒーを飲み終えたら、すぐに15〜20分のタイマーをセットしてください。
この時間設定には理由があります。15分未満では睡眠が浅すぎて疲労回復効果が不十分であり、30分を超えると深い睡眠に入ってしまい、目覚めた後に「睡眠慣性」と呼ばれる眠気や倦怠感が残る可能性があります。15〜20分という時間は、浅い睡眠で脳を休ませつつ、深い睡眠には入らないギリギリのラインとされています。
タイマーをセットすることで、時間を気にせずリラックスできます。時計を見ながら昼寝をすると、かえって緊張して休息の質が下がることがあります。タイマーがあれば、安心して目を閉じることができるでしょう。
スマートフォンのアラームでも構いませんが、できればバイブレーション機能を使い、音で周囲に迷惑をかけないようにしてください。職場で昼寝をする場合、周囲への配慮も大切です。
STEP3:眠れなくてもOK。目を閉じて光を遮断する
カフェインナップでは、実際に眠れなくても効果は期待できます。
重要なのは、目を閉じて視覚情報を遮断し、脳を休ませることです。光は脳を覚醒させる刺激となるため、目を閉じるだけでも脳の活動レベルは低下するといわれています。完全に眠りに落ちなくても、うとうとした状態や、目を閉じてぼんやりしている状態で十分とされています。
眠らなければ効果がないと思い込むと、かえってプレッシャーになり、リラックスできません。眠ることを目標にせず、ただ目を閉じて休むという気持ちで臨んでください。
アイマスクや遮光カーテンがあれば、さらに効果的です。光を完全に遮断することで、脳はより深い休息モードに入りやすくなるとされています。職場であれば、デスクに伏せて腕で顔を覆うだけでも十分でしょう。
STEP4:20分後、カフェインの覚醒効果でシャキッと目覚める
タイマーが鳴る頃には、カフェインが脳に届き始めている可能性があります。
通常の昼寝では、目覚めた直後に頭がぼんやりしたり、体が重く感じたりすることがありますが、カフェインナップではその感覚が軽減されるといわれています。カフェインがアデノシン受容体をブロックしているため、目覚めた瞬間から覚醒度が高まりやすくなります。
目覚めた後は、軽く体を動かすとさらに効果的とされています。ストレッチや深呼吸をすることで、血流が促進され、カフェインの効果が全身に行き渡りやすくなるでしょう。すぐにデスクワークや会議に戻れる状態になる可能性があります。
この覚醒感は、昼寝だけ、コーヒーだけの場合と比べて強く、持続時間も長くなる傾向があるといわれています。午後の仕事で集中力を維持したい方は、このステップを確実に踏んでください。
パフォーマンスを下げてしまう「間違った昼寝」の注意点
30分以上の睡眠は「睡眠慣性」を招き逆効果
30分を超える昼寝は、かえってパフォーマンスを低下させる恐れがあります。
睡眠には浅い睡眠(レム睡眠・ノンレム睡眠のステージ1〜2)と深い睡眠(ノンレム睡眠のステージ3〜4)があります。深い睡眠に入ると、脳は完全な休息モードに入り、目覚めるまでに時間がかかります。この状態で無理に起きると、「睡眠慣性」と呼ばれる眠気や頭のぼんやり感が残る可能性があります。
睡眠慣性は、個人差がありますが、目覚めてから数分〜30分程度続くことがあり、午後の仕事に支障をきたす恐れがあります。30分以内の昼寝であれば、深い睡眠に入る前に目覚めることができ、睡眠慣性を回避しやすくなります。
カフェインナップでは、15〜20分という短い時間設定が、この問題を根本的に解決します。深い睡眠に入る前に目覚め、かつカフェインの覚醒効果が加わるため、睡眠慣性が起こりにくくなるとされています。
昼寝の時間が長ければ長いほど良いというわけではありません。短時間で効率的に休息をとることが、午後のパフォーマンスを高める鍵といえるでしょう。
15時以降のコーヒーナップは夜の睡眠を妨げる
カフェインナップを行うタイミングは、15時までに限定することをおすすめします。
カフェインの半減期は成人で3〜5時間程度とされています。15時にコーヒーを飲むと、20時〜22時頃でも体内にカフェインが残っており、夜の寝つきを悪くする可能性があります。夜の睡眠が浅くなると、翌日の疲労が残り、結果的に日中のパフォーマンスが低下する恐れがあります。
昼寝自体も、遅い時間に行うと夜の睡眠に影響を与える可能性があります。15時以降に昼寝をすると、体内時計が乱れ、夜に眠気を感じにくくなることがあります。カフェインと昼寝の両方が夜の睡眠を妨げる要因となるため、15時以降のカフェインナップは避けるべきでしょう。
理想的なタイミングは、昼食後の12時〜14時の間です。この時間帯は、体内時計の影響で自然と眠気が訪れやすく、昼寝の効果も高まりやすいとされています。昼食後にコーヒーを飲み、そのまま15〜20分の昼寝をすることで、午後の仕事に向けた準備が整います。
夜の睡眠を犠牲にしてまで、午後のパフォーマンスを上げようとするのは本末転倒です。カフェインナップは、夜の睡眠を守るためにも、適切な時間帯に実施してください。
MEN’sFit編集部がカフェインナップを検証したリアルな感想
検証条件:午後の会議での集中力と頭のモヤモヤ感の推移
私が実際にカフェインナップを試したのは、14時から始まる長時間の会議に向けた準備の一環でした。
昼食後の13時、いつも感じる頭の重さと判断力の鈍りをどうにかしたいと考え、ブラックコーヒーを一気に飲んでから、会議室の隣のリフレッシュスペースで15分間目を閉じました。眠れたかどうかは正直わかりません。ただ、目を閉じている間、頭の中の雑音が少しずつ静まっていく感覚がありました。
タイマーが鳴った瞬間、いつもの昼寝後のような「もう少し寝たい」という感覚がありませんでした。むしろ、頭の中がクリアになり、すぐに動き出せる状態でした。会議が始まってからも、発言のタイミングを逃さず、資料の細かい数字まで頭に入ってきます。普段なら14時台は集中力が途切れやすい時間帯ですが、この日は最後まで緊張感を保てていたと思います。
実際に試してわかった「アイスよりホット」の方が効果を実感した理由
カフェインナップを試すうえで、アイスとホットに違いが生じるのかも気になるところでした。
なので初手はアイスコーヒーでやってみたんですね。手軽に素早く飲めますし、まだ残暑厳しい季節だったので飲みやすかったというのもあります。
例によってカフェインナップ実行。……20分経過。むくりと体を起こします。あれ?カフェインナップってなんか微妙?もしかして都市伝説?と思ったのが正直な感想です。
目覚めた後の覚醒感は、期待していたよりもかなり弱かった印象でした。頭はスッキリしているんだけど、なんか体だけが取り残されているような……そんな感じでした。
で、別のタイミングです。今度はホットコーヒーで実験してみました。……あれ?こっちは結構良い感じかもしれない。体がポカポカしているし、気持ちスムーズに動きだせたような気もする。
この差は何なんだろう?と思った時、ちょうどこの記事を書くために色々調べていたんですね。するとどうやらホットのほうがいいというのは合っているっぽかったです。ホットコーヒーは血流促進がされるから、素早くカフェインがいきわたるんだとか。ホットとアイスで数分の差かもしれませんが、パフォーマンスには相応の影響があるよなーというのが私の感想です。
最大限の効果を求めるなら、ホットを選んだほうがいいかもしれないですね!
まとめ
昼寝とコーヒーを組み合わせるなら、コーヒーを飲むタイミングは「昼寝の直前」が最も効果的とされています。カフェインが脳に届くまでの15〜30分を昼寝に充てることで、目覚めるタイミングと覚醒効果が重なり、午後のパフォーマンスを高められる可能性があります。
カフェインナップを成功させるには、ブラックコーヒーを一気に飲み、15〜20分のタイマーをセットし、眠れなくても目を閉じて休むことが重要です。30分以上の昼寝は睡眠慣性を招く恐れがあり、15時以降のコーヒーナップは夜の睡眠を妨げる可能性があるため、実施する時間帯にも注意してください。
実際に試した結果、ホットコーヒーの方がアイスよりも覚醒効果を実感しやすく、インスタントコーヒーを使えば1分で準備できるため、忙しいビジネスマンでも無理なく実践できます。昼食後の12時〜14時の間にカフェインナップを取り入れ、午後の仕事を効率的に進めてください。
出典・参考文献
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf
・全日本コーヒー協会「コーヒーと健康」
http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/health
・食品安全委員会「食品中のカフェイン」
https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheet-caffeine.html
・日本睡眠学会「睡眠慣性に関する研究」
http://jssr.jp/
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カフェインの過剰摂取」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html

