遮光カーテンの選び方|等級の違いと失敗しない選び方のポイント

遮光カーテンは光を遮るだけでなく、睡眠環境の改善や冷暖房効率の向上など、生活の質を高める多彩な機能を持っています。

しかし、遮光等級や生地の特性を理解せずに選ぶと、期待した効果が得られないこともあります。

本記事では、遮光カーテンの等級による違い、デザインや生地の選び方、完全遮光との違い、導入メリット、そして選ぶ際の注意点まで、購入前に知っておくべき情報を網羅的に解説します。自分の生活スタイルに最適な遮光カーテンを見つけるための判断材料として、ぜひお役立てください。

目次

遮光カーテンとは

遮光カーテンとは、特殊な織り方やコーティング加工により、外部からの光を遮断する機能を持つカーテンです。

一般社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)では、遮光率99.40%以上のカーテンを遮光カーテンと定義しており、遮光率に応じて1級から3級までの等級に分類されています。睡眠環境の改善や室温調節、プライバシー保護など、光を遮る以外にも多様な効果が期待できるため、寝室を中心に多くの住宅で採用されています。

遮光カーテンの選び方

遮光カーテンは、光を遮る性能によって複数の等級に分類されますので、用途に応じた選択が求められます。

選ぶ際は遮光等級だけでなく、部屋の雰囲気に合うデザインや生地の機能性も重要な判断材料となります。

遮光等級で選ぶ

遮光カーテンを選ぶ際、最も重要な基準が遮光等級です。この等級は光を遮る能力を数値化したもので、用途や設置場所によって適切なレベルが異なります。寝室では高い遮光性が求められる一方、リビングでは適度な明るさを残したい場合もあるため、部屋の使い方を考慮して選びましょう。

遮光等級とは

遮光等級は一般社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)が定めた基準で、カーテン生地の遮光率を測定して1級から3級まで分類します。測定は生地に光を当て、反対側に透過する光の量を計測する方法で行われます。この基準により、消費者は客観的なデータに基づいてカーテンの性能を比較できるようになりました。等級は縫製前の生地で測定されるため、実際の使用時は縫い目やカーテンレールの隙間からわずかに光が漏れる可能性があります。

等級の違いを表比較

スクロールできます
等級遮光率明るさの状態適した用途
遮光1級99.99%以上人表情が識別できない
レベルの暗さ
夜勤労働者の寝室
光に敏感な乳幼児のいる部屋
完全な暗さを求める方
遮光2級99.80%以上
99.99%未満
人の表情はわかるが
作業には暗い
適度な暗さを保ちつつ完全な暗闇を避けたい方
遮光3級99.40%以上
99.80%未満
人の表情はわかり、
作業や読書も可能な明るさ
リビング、子供部屋など日中も使う空間

等級が上がるほど生地が厚く重くなる傾向があり、開閉のしやすさや洗濯時の扱いにも影響します。

デザインで選ぶ

遮光カーテンは機能性重視のイメージがありますが、近年はデザインの選択肢が大幅に増えています。無地から柄物まで豊富なバリエーションがあり、北欧風、モダン、ナチュラルなど、インテリアスタイルに合わせた製品が展開されています。

色選びでは、濃色ほど遮光性が高まる傾向がありますが、淡色でも裏地にコーティングを施すことで高い遮光性を実現した製品も存在します。寝室では落ち着いた色合いが好まれる一方、子供部屋では明るく楽しいデザインが選ばれることが多いです。柄入りの場合、大柄は空間を広く見せる効果があり、小柄は落ち着いた印象を与えます。

生地見本を取り寄せて実際の部屋で確認すると、照明条件での見え方や既存の家具との相性を判断しやすくなります。

生地の特徴で選ぶ

遮光カーテンの生地には、織り方や加工方法によって異なる特性があります。

一般的な遮光生地は、ポリエステルを高密度に織り上げたものか、通常の生地に遮光コーティングを施したものです。高密度織りは生地自体が光を通さないため、洗濯を繰り返しても遮光性能が落ちにくく、長期間の使用に適しています。

コーティングタイプは比較的軽量で価格も手頃ですが、経年劣化や洗濯でコーティングが剥がれる可能性があります。防炎加工が施された製品は、高層マンションなど消防法で防炎物品の使用が義務付けられている場所で必要です。ウォッシャブル仕様は家庭で洗濯できるため、清潔さを保ちやすく、アレルギー対策にも有効です。形状記憶加工が施されたカーテンは、洗濯後もプリーツが崩れにくく、美しいドレープを維持します。

遮光1級よりも暗い「完全遮光」もある

遮光1級(99.99%以上)を超える性能として、完全遮光や100%遮光を謳う製品が市場に登場しています。これらは生地の遮光性だけでなく、縫い目やカーテンレール周辺からの光漏れを防ぐ工夫が施されています。

具体的には、生地の縫製部分に遮光テープを貼る、カーテンの上部にバランス(上飾り)を取り付ける、サイドを壁に密着させるマグネット式の仕組みを採用するなどの方法があります。特殊な多層構造の生地を使用し、光の透過を物理的に遮断する製品もあります。

完全遮光カーテンは、ホームシアター用の部屋や、外灯の明かりが強い環境、極度に光に敏感な方の寝室で真価を発揮します。ただし、施工には通常より高い技術が必要になるので、コストは高めになる傾向があります。朝日を感知して目覚めたい方には向かないため、生活リズムとの兼ね合いを考慮して選択しましょう。

遮光カーテンにするメリット

遮光カーテンの導入は、光を遮るという基本機能以外にも、生活の質を高める複数の利点をもたらします。

睡眠環境の改善、家財の保護、光熱費の削減、プライバシーの確保など、多角的な効果が期待できます。

睡眠の質向上

人間の睡眠は光の影響を受けやすいため、遮光カーテンは睡眠環境に関わります。体内時計を調整するメラトニンというホルモンは、暗い環境で分泌が促進され、光によって抑制されます。街灯や車のヘッドライト、早朝の日差しなど、望まない光が寝室に入ると、メラトニンの分泌が妨げられ、深い睡眠に到達しにくくなる可能性があります。

遮光カーテンを使用すると、外部の光源に左右されず一定の暗さを保てるため、入眠の助けとなり、睡眠サイクルの安定に寄与する場合があります。特に夜勤明けで昼間に睡眠をとる必要がある方、時差のある地域とのやり取りで不規則な生活になりがちな方、乳幼児の昼寝環境を整えたい方には、遮光カーテンが有効な対策となる可能性があります。

ただし、遮光性が高すぎると朝日で自然に目覚めることが難しくなる点には注意が必要です。体内時計は朝の光を感知してリセットされるため、完全に光を遮断すると起床時刻が不規則になることがあります。生活スタイルに合わせて適切な遮光レベルを選ぶことが大切です。

インテリアの日焼け防止

紫外線は家具、フローリング、壁紙などを劣化させる主要因です。長期間紫外線に曝されると、木材は色褪せて風合いを失い、布製品は強度が低下して破れやすくなります。特に革製のソファや天然木の家具は、日光による変色が顕著です。

遮光カーテンは可視光線だけでなく紫外線も大幅にカットするため、室内のインテリアを日焼けから守ります。美術品やコレクション、思い出の写真を飾っている部屋では、遮光カーテンの使用が資産価値の維持につながります。畳の日焼けも防げるため、和室での使用も効果的です。賃貸住宅では、退去時の原状回復費用を抑える観点からも、日焼け防止は重要です。

ただし、観葉植物を育てている場合は、光合成に必要な光を確保するため、日中は適度に開ける必要があります。

冷暖房の効率向上

遮光カーテンの多くは断熱性能も備えており、室内の温度管理にも貢献します。夏場は窓から入る太陽光の熱を遮断し、室温の上昇を抑える効果が期待できます。冬場は室内の暖かい空気が窓から逃げるのを防ぎ、暖房効率を高めます。特に窓面積が大きい部屋や、古い建物で気密性が低い住宅では、カーテンによる断熱効果を体感しやすくなります。

継続的な使用により、エネルギー消費の削減が期待でき、環境面でもCO2排出量の減少につながります。冷暖房器具の稼働時間が減ることで機器の寿命も延びるため、長期的なコスト削減効果も見込めます。ただし、効果の程度は住宅の構造や窓の大きさ、カーテンの素材などによって異なります。

プライバシー保護・防犯対策

遮光カーテンは外からの視線を完全に遮るため、プライバシーの保護に優れています。通常のカーテンでは夜間に室内の照明をつけると、外から人影が透けて見えることがありますが、遮光カーテンではそのような心配がありません。一人暮らしの女性や、道路に面した窓がある住宅では、安心感が向上します。

防犯面でも効果があり、在宅・不在の判別を困難にすることで、空き巣などの犯罪リスクを低減する可能性があります。タイマー付き照明と組み合わせれば、留守中でも生活感を演出できます。

さらに、厚手の遮光カーテンは窓ガラスが割れた際の飛散を軽減する効果もあり、地震や台風などの災害時に二次被害を防ぐ役割も果たします。ただし、防犯性を高めるためには、カーテンだけでなく窓ロックや防犯フィルムなど、複数の対策を組み合わせることが推奨されます。

遮光カーテンを選ぶ時の注意点

遮光カーテンの導入にあたっては、メリットだけでなく注意すべき点も存在します。生活スタイルや住環境との適合性を確認しないと、かえって不便を感じる場合があります。

まず、遮光性が高すぎると朝日で自然に目覚めることが難しくなります。体内時計は朝の光を感知してリセットされるため、完全に光を遮断すると起床時刻が不規則になりがちです。目覚まし時計に頼る生活が苦手な方は、遮光2級や3級を選ぶか、タイマー付き照明で起床時間に自動点灯する仕組みを整えるとよいでしょう。

次に、遮光カーテンは一般的なカーテンより重量があるため、既存のカーテンレールが対応できない場合があります。特に賃貸住宅で備え付けのレールを使う際は、耐荷重を事前に確認しましょう。レールの強度が不足していると、たわみや破損の原因となります。

サイズ選びも重要です。遮光効果を最大限に発揮するには、カーテンの幅と丈を窓より大きめに設定し、光の侵入経路を塞ぐ必要があります。幅は窓枠の両サイドに各10cm程度余裕を持たせ、丈は床から1〜2cm程度の位置まで垂らすのが理想です。既製品では対応できない窓の場合、オーダーメイドを検討しましょう。

色や柄の選択では、実物を確認せずにオンラインで購入すると、イメージと異なる場合があります。画面上の色と実際の色には差があるため、可能であれば生地見本を取り寄せて、設置予定の部屋で確認することをおすすめします。

洗濯方法も確認が必要です。遮光コーティングが施された製品は、洗濯機の使用でコーティングが剥がれたり、ひび割れたりすることがあります。ウォッシャブル表示があっても、手洗いやクリーニング推奨の場合があるため、取扱い表示を必ず確認しましょう。

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この記事を書いた人

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