夜中に何度も目が覚めてしまい、
「しっかり寝たはずなのに疲れが取れない」
「これって年齢のせい?それとも何かの病気?」
と不安を感じていませんか。
実は、夜中に目が覚める症状は男性に多く見られる悩みのひとつです。
仕事のストレス、飲酒の習慣、夜間のトイレ、いびきや無呼吸など、
男性特有の生活習慣や体の変化が原因になっているケースも少なくありません。
一時的なものなら心配ないこともありますが、
頻繁に続く場合は睡眠の質が大きく低下し、日中の集中力や体調不良につながることもあります。
放置してよい状態なのか、改善すべきサインなのかを見極めることが重要です。
このコラムのポイント
- 夜中に目が覚めるのは年齢のせいとは限らない
男性に多い原因(夜間頻尿・ストレス・飲酒・無呼吸)を整理して解説 - 放置すると仕事の集中力や健康リスクに影響することも
「眠れないだけ」で済まない理由と注意すべきサインが分かる - 今日からできる改善策と病院に行くべき目安が分かる
自分で対処できるケースと、受診した方がいいラインを明確に紹介
|夜中に目が覚めるのは異常?男性に多い特徴とは
夜中に一度目が覚めるだけであれば、必ずしも異常とは限りません。
人の睡眠は「浅い眠り」と「深い眠り」を繰り返しており、睡眠の途中で一時的に覚醒すること自体は誰にでも起こります。
しかし、次のような状態が続く場合は注意が必要です。
- 毎晩のように夜中に目が覚める
- 一度起きるとなかなか寝付けない
- 目が覚めた後に不安感・動悸・息苦しさを感じる
- 朝起きても疲れが取れていない
特に男性の場合、生活習慣や身体的特徴の影響で「途中で目が覚めやすい睡眠」になりやすい傾向があります。
男性に多い「夜中に目が覚める」傾向
男性は女性に比べて、以下の要因を抱えやすいとされています。
- 仕事による慢性的なストレスや緊張状態
- 飲酒・喫煙の習慣
- 加齢による前立腺の変化
- いびき・睡眠時無呼吸症候群のリスク
- 自律神経が乱れやすい生活リズム
これらが重なることで、
「寝つきは悪くないのに、夜中や明け方に目が覚める」という状態が起こりやすくなります。
また、年齢を重ねるにつれて
「若い頃より眠りが浅くなった」「途中で目が覚める回数が増えた」
と感じる男性も多いですが、すべてを年齢のせいにしてよいわけではありません。
原因によっては、生活習慣の見直しだけで改善するケースもあれば、
医療機関での相談が必要な場合もあります。
それでは、夜中に目が覚める男性に特に多い原因を、症状別・生活習慣別に詳しく解説していきます。
|夜中に目が覚める【男性に多い原因】一覧
夜中に目が覚める原因はひとつではなく、複数の要因が重なっているケースも少なくありません。
ここでは特に、男性に多く見られる代表的な原因を中心に解説します。
「自分に当てはまるものがないか」という視点で読み進めてみてください。
|① 夜間頻尿(前立腺・加齢・水分摂取)
夜中に目が覚める男性で最も多い原因のひとつが、夜間頻尿です。
特に40代以降の男性では、前立腺の影響により排尿トラブルが起こりやすくなります。
考えられる主な要因は以下です。
- 前立腺肥大による尿の出にくさ
- 加齢による膀胱機能の低下
- 寝る前の過剰な水分摂取
- アルコールやカフェインの影響
一度トイレで目が覚めると、その後なかなか寝付けず睡眠が分断されることも多く、
結果として「眠った気がしない」「朝から疲れている」と感じやすくなります。
|② ストレス・自律神経の乱れ(仕事・責任)
仕事のプレッシャーや人間関係など、
男性は日常的に強いストレスを抱えやすい傾向があります。
ストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、
本来リラックスすべき夜間にも交感神経が優位な状態になってしまいます。
その結果、
- 寝ている途中でふと目が覚める
- 明け方に頭が冴えてしまう
- 目が覚めた瞬間に不安感を覚える
といった症状が起こりやすくなります。
|③ 飲酒・寝酒の影響
「お酒を飲むとよく眠れる」と感じている男性も多いですが、
実は寝酒は夜中に目が覚める大きな原因になります。
アルコールは一時的に寝つきを良くしますが、
- 睡眠の後半が浅くなる
- 途中覚醒が増える
- 利尿作用でトイレに行きたくなる
といった影響があり、結果的に睡眠の質を下げてしまいます。
|④ 睡眠時無呼吸症候群(いびき・肥満)
夜中に目が覚める原因として見逃せないのが、睡眠時無呼吸症候群です。
この疾患は女性よりも男性に多いことで知られています。
以下に当てはまる場合は注意が必要です。
- 大きないびきを指摘されたことがある
- 肥満気味・首周りに脂肪がつきやすい
- 夜中に息苦しくて目が覚める
- 日中に強い眠気がある
無呼吸が起こるたびに脳が覚醒するため、
本人は気づかないまま何度も睡眠を中断されている状態になります。
|⑤ ホルモンバランス・加齢の影響
男性ホルモン(テストステロン)は、
加齢とともに徐々に低下していきます。
ホルモンバランスの変化は、
- 眠りが浅くなる
- 夜中や明け方に目が覚めやすくなる
- 疲労感が抜けにくくなる
といった睡眠の変化につながることがあります。
「年齢のせいだから仕方ない」と思われがちですが、
生活習慣の改善で軽減できるケースも多いのが特徴です。
|放置するとどうなる?夜間覚醒が続くリスク
「夜中に目が覚めるくらい大したことはない」
そう思って放置してしまう男性も少なくありません。
しかし、夜間覚醒が慢性的に続く状態は、体と心の両面にさまざまな悪影響を及ぼします。
日中のパフォーマンス低下
睡眠が分断されると、深い眠りの時間が不足しやすくなります。
その結果、
- 集中力が続かない
- 判断力・作業効率が落ちる
- ミスが増える
といった影響が出やすくなります。
特に仕事で高い集中力を求められる男性にとっては、気づかないうちに大きな損失になりかねません。
メンタル不調・イライラの増加
夜中に何度も目が覚める状態が続くと、
自律神経の乱れがさらに悪化しやすくなります。
- 気分が落ち込みやすい
- イライラしやすくなる
- 不安感が強くなる
といったメンタル面の不調を感じる男性も少なくありません。
「最近、気持ちに余裕がない」と感じている場合、
原因は睡眠の質にある可能性もあります。
生活習慣病のリスク上昇
慢性的な睡眠不足や睡眠の質の低下は、
- 高血圧
- 糖尿病
- 肥満
といった生活習慣病のリスクを高めることが知られています。
特に、睡眠時無呼吸症候群が原因の場合は、
心疾患や脳血管疾患のリスクが高まることも指摘されています。
「眠れない不安」がさらなる悪循環を生む
夜中に目が覚める経験を繰り返すと、
「今夜もまた起きるのではないか」という不安が強くなり、
それ自体が眠りを浅くする原因になります。
この悪循環に入ってしまうと、
単なる睡眠トラブルでは済まなくなることもあります。
だからこそ、
早い段階で原因を知り、適切に対処することが重要です。
夜中に目が覚める男性が今日からできる改善策
夜中に目が覚める原因が生活習慣や睡眠環境にある場合、
日々の過ごし方を少し見直すだけで改善が期待できるケースも多くあります。
ここでは、男性が実践しやすく、効果が出やすい対策を中心に紹介します。
|寝る前にやってはいけないこと
まずは、睡眠の質を下げてしまう習慣を見直すことが重要です。
- 寝る直前までスマホ・PCを見る
→ 強い光や情報刺激で脳が覚醒しやすくなります - 寝酒の習慣
→ 一時的に眠くなっても、夜中に目が覚めやすくなります - 就寝直前の大量の水分摂取
→ 夜間頻尿の原因になります
「無意識にやっている習慣」が、
夜中の覚醒を招いているケースは少なくありません。
特に現代人は入眠前のスマホ操作を日常的に行っている人がとても多く、多くの不眠に悩む方の要因となっているケースが多いです。
|睡眠の質を上げるための具体策(男性向け)
男性は仕事モードから睡眠モードへの切り替えが苦手な傾向があります。
意識的に“緩める時間”を作ることがポイントです。
- 就寝90分前までに入浴(ぬるめのお湯)
- 帰宅後に軽いストレッチや深呼吸
- 寝る前は考え事を紙に書き出す
これらは自律神経を整え、
夜中に目が覚めにくい睡眠状態を作る助けになります。
|夜間頻尿が気になる場合の対処法
夜中にトイレで目が覚める男性は、
水分の摂り方を見直すだけでも改善することがあります。
- 夕方以降の水分摂取を控えめにする
- カフェイン飲料は夕方までにする
- アルコール量を減らす
また、頻尿が続く場合は、
前立腺のトラブルが隠れている可能性もあるため注意が必要です。
|いびき・無呼吸が疑われる場合の対策
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、
セルフケアだけでの改善は難しいこともあります。
- 体重管理
- 横向きで寝る工夫
- 枕や寝具の見直し
これらを試しつつ、
症状が続く場合は早めに医療機関へ相談することが大切です。
生活習慣の改善は、
すぐに効果が出るものもあれば、時間をかけて効いてくるものもあります。
病院に行くべき?受診の目安チェックリスト
夜中に目が覚める症状は、
生活習慣の見直しで改善することも多い一方、
医療機関での相談が必要なケースもあります。
「どのタイミングで病院に行くべきか分からない」という男性のために、
受診を検討すべき目安をまとめました。
受診を検討したほうがよいサイン
次の項目に複数当てはまる場合は、
一度医療機関で相談することをおすすめします。
- 夜中に2回以上、ほぼ毎晩目が覚める
- 目が覚めた後、なかなか寝付けない
- 日中に強い眠気や集中力低下がある
- いびきが大きい、または無呼吸を指摘されたことがある
- 夜間のトイレ回数が増えている
- 動悸・息苦しさ・強い不安感で目が覚める
これらは、
睡眠障害や身体的な疾患が関係している可能性を示すサインです。
受診先の目安(症状別)
症状に応じて、以下の診療科が検討されます。
- 夜間頻尿・排尿トラブルがある
→ 泌尿器科 - いびき・無呼吸・日中の眠気が強い
→ 睡眠外来・呼吸器内科 - 強い不安感や動悸がある
→ 内科・心療内科
「どこに行けばいいか分からない場合」は、
まずは内科で相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらう方法もあります。
「様子を見る」で済ませてよいケース
一方で、
- 数日〜一時的に目が覚めるだけ
- 生活リズムの乱れが明確にある
- 体調不良や強い症状がない
といった場合は、
生活習慣を整えながら様子を見る選択も可能です。
ただし、
症状が長引く・悪化する場合は、
早めの受診が安心につながります。
|よくある質問(FAQ)
Q. 夜中に目が覚めるのは年齢のせいですか?
年齢を重ねることで眠りが浅くなり、
夜中に目が覚めやすくなる傾向はあります。
ただし、すべてを年齢のせいにする必要はありません。
夜間頻尿、ストレス、飲酒習慣など、
改善できる原因が隠れているケースも多くあります。
Q. 寝酒をすると良くないのでしょうか?
寝酒は一時的に眠くなりますが、寝酒は一時的に眠くなりますが、
夜中に目が覚める原因になりやすいとされています。
睡眠の後半が浅くなり、
トイレで起きやすくなることもあるため、
寝酒の習慣がある男性は見直すことをおすすめします。
Q. 夜中にトイレで起きるのは病気ですか?
一概に病気とは限りませんが、
回数が多い・急に増えた場合は注意が必要です。
特に男性の場合、
前立腺の影響が関係していることもあるため、
気になる場合は泌尿器科での相談が安心です。
Q. 夜間覚醒は何回までなら正常範囲と言えますか?
個人差はありますが、
毎晩2回以上の夜間覚醒が続く場合は、
睡眠の質が低下している可能性があります。
生活に支障が出ているかどうかも、
ひとつの判断基準になります。
Q. 夜中に目が覚めると不安になります。どう対処すればいいですか?
目が覚めた瞬間の不安感は、
自律神経の乱れが関係していることがあります。
「眠らなければ」と焦るほど、
かえって眠りにくくなるため、
一度深呼吸をして体を落ち着かせることが大切です。
まとめ|夜中に目が覚める男性は原因別対処が重要
夜中に目が覚める症状は、
男性にとって決して珍しい悩みではありません。
しかし、
- 夜間頻尿
- ストレスや自律神経の乱れ
- 飲酒習慣
- 睡眠時無呼吸症候群
など、原因はさまざまで、
放置すると日中の不調や健康リスクにつながることもあります。
まずは自分に当てはまる原因を知り、
生活習慣の見直しや必要に応じた受診を行うことが、
質の高い睡眠への近道です。
「夜中に目が覚めるのが当たり前」と諦めず、
今できることから一つずつ改善していきましょう。

